仮歌依頼を受けるメリットと、依頼する側が気を付けるべきポイント。

シンガーやシンガーソングライターは、仮歌なんてやらない!

しょせん仮だし、正直に言って、お金をもらおうが何だろうが全くやりたくない!

というか自分で表現する身なのに仮の歌なんてやってはいけない!

 

と先日まで心の中で思っていたわたしですが…

 

今年の6月末からクリエイター集団「Co-Writing Farm」の作家メンバーになったこともあり、メンバーの方から早速仮歌を依頼されたり、自分で作ったコンペ向けの曲で仮歌を歌うことが増えてきました。

きっかけは単純に「君は仮歌やったほうが絶対良いよ!」との声を複数頂いたからなのですが。

そう言われるならやってみるか…と早々に気持ちを入れ替え。

わたしのような新人作家はできることをまずふんだんに活かすべし、と思って、さっそくやってみています。

ちなみにメンバーの方からは好評です…!

 

正直、仮歌をやる前まで、仮歌に対して変な先入観があった気がします。

多分普段は表現をする張本人としての自分があるからですが…。謎の抵抗感。

実際やってみて1か月経って、シンガーソングライターとして活動することと、作家として求められることの違いを理解したうえで、仮歌をやることにはむしろメリットの方が多いことに気づきました。

今日は、実際仮歌をやってみて感じた、シンガーやシンガーソングライターにとっての仮歌を引き受けるメリットをご紹介します。

また、作家サイドとして仮歌を発注することもあるので、依頼する前に気を付けるべきポイントも紹介します。

この記事では仮歌について書きますが、デモトラックを作ることやミックスをすることにも似たようなことが言えるように思います。

そもそも「仮歌」とは?

「仮歌」とは、名前の通り仮の歌です。

シンガーソングライターやバンドの場合は、自分で作った歌を自分の声で歌います。

一方で、曲を自分で作らないようなアイドルやシンガーの方々は、作家さんが作って提出曲を集めて聴いて、聴いた曲の中から歌う曲を選ぶ形を採ります。

その提出する曲で歌を入れる仕事が仮歌です。

なのでその歌声は世の中には出ません。

最終的に歌うのは、選んだシンガーさんやアイドルグループの方々なので、あくまで「こういう曲ですよ」が伝わるように歌うことが仮歌の仕事です。

仮歌は最近だと「ココナラ」や「うたいれ!」などのサイトがあって、そこにはたくさんの方が登録しています。

家で宅録環境があれば、簡単な副業にもなるかもしれないですね!

新人ではありますが、わたしも作家としてメンバーと一緒に作った曲の仮歌を依頼したことがあります。

が、デメリットとして、サイト上試聴用に貼っている歌声と、実際依頼したあとで送られてくる歌のレベルがかなり違うことがあって、その場合は修正工数が跳ね上がることがあります。

ひどい場合だと、修正しても使えないので別の人に再度依頼する必要があります。

経験済み。

その際の絶望度といったらもう。

これはもうどうしようもないですね、信頼できる人を探すしかないです。

 

歌がうまい=音程が合っている、ではないので、ピッチはもちろん曲の雰囲気やグルーヴ、音のニュアンスまで汲み取れるような人、だと、なかなか見つけづらいのかも。

「こういう曲です」を伝えるためには、ただ歌えば良いってもんじゃないですからね…。

 

そういう意味で、一緒に作る仲間に歌える人がいるというのは、それだけですごくメリットなことがわかります…!痛感済みです。

 

だから「絶対やったほうが良い」って言われたんだなぁと気づきました。

 

シンガーやソングライターが仮歌依頼を引き受けるメリット

ここでは仮歌を引き受けるメリットを、シンガーソングライターの視点からお伝えします。

普段は自分が作って自分で歌っている中で、人が作った曲の仮歌をやるメリットは何だと思いますか?

メリット1.曲作りの幅が広がる

自分で曲を作る人は、おのずと自分が歌いやすいメロディだったり、自分の好きなコード進行だったり、偏りが出ることが多いと思います。

それは影響を受けている音楽や、好きなアーティストがいて、そのうえでいろんな試行錯誤のもとに自分があるから当たり前です。

 

が、仮歌を引き受けると、自分が好んで聴かないような曲を聴く機会が生まれます。

例えばわたしは今までアイドルソングはあまり聴いてきていないですが、アイドルソングの良さがわかるようになってきました。

メロディの強さ半端ない!とか、そういうことがわかるようになります。

 

これを積み重ねると、自分の引き出しが勝手に増えます。

望まずとも自然と引き出しが増える、それが一番のメリット。

 

メリット2.歌の表現の幅も広がる

メリット1とセットですが、歌の表現の幅も広がります。

自分が歌いやすい歌じゃない歌でも歌う機会があるというのは、いろんな歌を歌うことになります。

 

カバーソングを歌いまくるのと同じくらいの効果があります!

歌っていて自分が楽しいかどうかはどうでも良く、歌のレベルを上げることができるのがメリットです。

人の歌を歌うのって、学びしかないと思う。

仮歌でも同じなんだなぁと実際やってみて理解しました!

 

メリット3.違う世界観に触れられる

曲って生み出す人の世界観だと思っていて。

表現する人の世界観に合わせて作りつつも、その人の個性がゼロになることはなくて。

世の中にはいろんな世界があって、曲の数だけ価値観もあるのかもしれない。

ありふれた表現も個性あふれる表現も、その人の世界観だし価値観。

「ああこういうのもあるんだな」って、違うものを知ることに喜べる人にはメリットがあるのが仮歌かなと。

 

仮歌を依頼する人が気を付けるべきポイント

ここからは、仮歌を依頼する側の作家サイドが気を付けるべきポイントを書いてみます。

わたしは人に依頼することもあるし、依頼されることもある立場になったので、両方の観点でのポイントになります。

仮歌依頼は、歌を歌わない人が依頼するときは特に注意です。

歌ったことがないとわからないこともあるかもしれませんが、そんなことは依頼される側には関係ありません。

想定と違った歌声を納品されると、歌った側も納品された側もかなりの確率で不幸になります。

確認ポイント1.依頼相手に求めるジャンルは?

コンペに出す曲など、作家が曲を作る場合はターゲットがあるはずなので、そのターゲットにあった歌声を出せるのか確認しましょう。

大抵プロフィールに「こんなアーティストっぽい」とか「〇〇向けが得意です」などを書いているので、書いているのを確認するのと、試聴音源も必ず複数曲を聴くことです。

1曲しか試聴用を貼っていないより、複数ある人の方が良いですね。

洋楽っぽいものを歌ってほしいのか、アニソンなどで表ノリで歌ってほしいのかによっても、求めるリズム感が異なります。

特に洋楽っぽいものだとリズムや英語の発音が合わない人がいるので、要確認です。

裏ノリは言葉ではなんとも説明しづらいですが、R&BやSoul系では絶対に必要です。

日本語と英語は全然似ていなくて、英語のアクセントを置くところと日本語でアクセントを置いて自然なところは全然違うんですよね…

英語が入る曲の場合、発音が下手だと一気にダサく聞こえるので最悪です。

確認ポイント2.依頼相手に求めるキーやレンジ(音域)は?

女性だから高い声は出て当然!と思ったら大間違いで、人によって千差万別。

依頼される側のシンガーには、気持ちよく安定感を持って出せる歌声のレンジがあります。

女性の地声ならオクターブ上のEくらいまでなど、だいたいの範囲がありますが、トップの音が高すぎるとシンガーのスキルに依存しまくるので注意です。

力を込めて無理やり出したり、強く出したいのに裏声しか出せなかったりして、予定と違う歌声になる可能性があります。

アーティスト自身がやれば味になるものは、仮歌では基本的に不要です。

仮歌にはその歌い手独自の味より、曲の意図が伝わる歌声が出せることの方が大切です。

そのうえでの多少の個性なら良いと感じます。

ちなみにレンジについては、毎日基礎トレーニングすれば広げられるのですが、それでも限界があるので、歌い手によって異なることに注意が必要です。

意外と盲点は低音で、オクターブ下の音がどこまで出るかも確認しておいた方が良いです。

出ません!となると即終了です。

確認ポイント3.納期や金額はどれくらいか?

ときどき音楽の世界に限らず何かを生み出す世界では、タダで依頼するな問題があると感じていますが、どんなビジネスでも納期と金額は確認が必要です。

そして、金額が高いから品質が高いわけではないことに注意です。

 

依頼側としては最低限

  • 依頼受付日から納品日までの希望日数と金額
  • 修正が発生した場合の金額発生の有無と修正の回数
  • 買取なのか共作で名前を出すのかの明示

こういった情報は依頼前に確認したり、提示したりするべきです。

会社員など普通に仕事を依頼するときも当たり前に必要で、これらが明示されないような仕事は受けない方が身のためです。

 

明日の朝まで!とか、今から!などは、相手の都合を無視しているので、あまり良くない依頼の方法だなと感じます。

 

基本的な仕事の仕方は音楽の世界だろうが普通の会社員などが行う仕事の仕方と変わらないので、しっかり押さえておきたいところですね!

作家の活動には会社員スキルが活きるんだなとも感じるここ最近です。

【実話】会社員をしながらミュージシャン活動するための3ステップ。

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仮歌は良い作品に必須のパート

仮の歌だとしても、曲がどんな曲かを伝えるためには仮歌は必須です。

歌ものなのに歌が入ってなかったらわからないですしね。

仮歌は良い作品に仕上げるのに避けては通れないものです。

自分で歌えるメンバーがいない場合は、良い仮歌依頼相手を探すしかないですね…!

 

有料にはなりますが、わたしも仮歌はお受けできますので、もしご興味がある方がいましたらお問い合わせフォームからお問い合わせください。

良い作品作りに貢献できたらうれしいです。

 

歌声はYouTubeチャンネルに載っていますので、ご参考にしてください。

 

【参考ブログ】音楽活動で身についたいろんなスキルをまとめてみた。

音楽活動で身についたいろんなスキルをまとめてみた。




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ABOUT US

MIMOGY
働くオトナの心に寄り添うシンガーソングライターMIMOGY-ミモギィ-。 大学卒業後就職と共に上京するも、会社員生活の中での激務やストレスでベッドから起き上がれなくなったのをきっかけに音楽の世界へ。 働き世代の実話から書き下ろす歌詞と芯のある歌声が特徴。 人生遊びきる楽しいオトナが増えたら良いなとブログも更新中。