メルボルン留学も終盤。
来てから初めて何も予定を入れずにぼーっとしたり、歌詞を考えたり。
1か月こっちで過ごして感じたことをタイトルに込めました。
日本は世界で一番住みやすい。
少なくとも、わたしにとっては本当に住みやすい。
けど同時に、矛盾するようだけども、とっても生きにくい国だとも思う。
これはニューヨークに数週間行ったときも感じたこと。
今はメルボルンにいて本当に気がラクで、日本にあんまり帰りたくないなとも思う。
来週末には帰るんですけどね。
今日はわたしが感じる日本の住みやすさと生きにくさについて。
日本が住みやすい理由1.すごく清潔だから。
日本はほんとうに清潔。
公衆トイレも含めてほんとにきれいで、ウォシュレットまで完備されていることもある。
飲食店に行けば、たいていテーブルは拭いてあるし、手を拭くためのおしぼりが無料で出てくる。
部屋やビルの中は掃除されていることが多いし、街中でボランティアでごみを拾う団体がいるところすらある。
洗濯洗剤も漂白機能がついているし、使えば違和感を感じるほどに真っ白になる。
きれいなことは良いこと。
清潔さは正義とすら言える。
設備だけじゃなくて、人の身なりも清潔。
お風呂(またはシャワーでも)に毎日入る人が多い。
きれいに整えることは本当に大切で、幼稚園でも保育園でも整理整頓について教えられるところがある。
幼い頃から、「清潔であること」「きれいであること」はとっても大切だって、いろんなところで教えられてきた気がする。
だから少しでも汚いと気になる。
それが染みついているから、海外で生活すると周りがだらしなく見える。
メルボルンのトイレは街中はどこでも水洗トイレだけど、もちろん日本ではないのでウォッシュレットはないし、音姫もない。
まぁ比較的きれいだと思うけど、日本には及ばない。
飲食店に行ってもおしぼりは出ない。
街中にはIoTごみ箱(センサーでごみの量を感知して満杯になったらランプがつくごみ箱)がたくさん置かれているけど、ごみ箱に捨てないで道にごみやたばこの吸い殻をポイ捨てする人がたくさんいる。
(これは日本でもたまにいるけど…)
そして何よりもお風呂。
湯船に浸かる習慣はあまりないし、バスタブは物置になっていることが多いし、そもそも毎日お風呂(またはシャワー)には入らない。
習慣がないのは、あまり雨が降らないしそもそも水が貴重とかいろんな理由があると思うけど、そのせいか電車や街中はよく体臭がする。
…そういうときは息を止めてしのぐ…!
ちなみに今住んでる学生寮にはバスタブはない。
毎日シャワーです。
温泉行きたい×100…
コロンビア人に「なんでシャワー毎日入るの!?」と聞かれたのだけど、「汚いからだよ」っていうのはちょっと気が引けたので、「日本ではそれが一般的なんだよ」って返しました。
この清潔さを「当たり前だ」と思うのか、「ほんとに当たり前なのか?」と思うのかは、けっこうおもしろいところ。
わたしはもうこの世界一の清潔さに慣れてしまっているなぁ。
今住んでいる学生寮は、共用キッチンが汚いので自炊をあきらめてしまいました…。
あと1週間だから良いかな…。
やっぱりきれいな環境の方が落ち着く自分がいるのでした。
日本が住みやすい理由2.日本食がどこでも食べれられる。
メルボルンで日本食を食べようとすると、お寿司とラーメン屋さんはたくさんありますが、定食屋さんはあまりありません。

こんな感じで、もはや新しいお寿司の形が登場しています、現地では大人気!
写真には写っていませんが、マグロの巻物の中にチリソースが含まれてたりします。
すごい味です。サイズもすごい大きい。
通常サイズは恵方巻かっていうくらいの。
自炊するとしても、アジアンスーパーは高い。
価格は日本で買うときの3倍くらいです。
輸入しているから仕方ない。
日本食で育って、普通のごはんが食べたいときに食べるハードルが高いのはやっぱり困る。
たとえパンが好きでも、パスタが好きでも!
主食をサンドやバーガーにできないので、やっぱり日本が良い。
焼き魚食べたいー!鮭よカモン!
こっちで年収が3倍以上になればアジアンスーパーに気兼ねなく行けるから問題なさそうですがね…。
現時点での可能性はかなり低いですね…。
あと生活費が日本よりもはるかに高いですしね…。日本の方が安い。
普通の日本食にこだわらなければ、メルボルンでもおいしいお店はたくさんあります。
美食の街と言われているそうですよ!
ここはよく通るDegraves streetというレストランやカフェが並ぶところ。

奥にもたくさん飲食スポットがあります。
外食相場はランチでAUD20ドル~30ドルくらい、夕食は30~50ドルくらいです。丸の内ランチよりちょっと高め!
メルボルンはカフェじゃなくても日本の飲食店よりコーヒーがはるかにおいしいので、その点はかなり良いです!
日本食にこだわりがない場合は、食の問題はないかもしれないですね。
日本が住みやすい理由3.日差しがそこまで強くない。
メルボルンの夏の日差しはすさまじいです。
短時間でもダイレクトに当たるので、本当に刺さる。目もつらい。
国をあげて紫外線対策を学校でも教えているほどです。
皮膚がん確率高め!
ちなみにわたしが来たのは2月24日からですが、秋に入った今でも日中の日差しの強さはハンパないです。
日焼け対策は日本にいるときよりも念入りに!
東京にいた頃のコンクリートの照り返しと「これはプールサイド?ミストサウナ?」と思えるような高い湿度はメルボルンにはないですが、その代わり夏は湿度がなさ過ぎてカラカラになります。
喉痛めそうだったので、しばらくは毎日洗濯物を無理やり干していましたw
そういう気候の意味では、日本の中でも札幌がいいです。
まちがいなく札幌がいいです、絶対に。
1月から戻ったのですが、きっと夏に「戻ってきたのは正解だった」と思うはずなのです!
とりあえず、この強い日差し問題はありますね…。
海にいるときだけとかならいいですけどね…。
スペイン人の友だちも、メルボルンの日差しは強すぎて体に悪いとぼやいていました…。
これも念入りに対策すれば良いだけですが、わたしは普段住むなら日本の方がいいですね。
日本はきれいに整いすぎて、違うものの存在を認められない。
日本は住みやすいけど生きにくい。
これはわたしが小さい頃から今までずっと感じていることです。
みんなで整っていることが、日本では当たり前。
だから、周りと異なっていると目立つ。
真っ白なものの中に一つ真っ黒なものがあったら目立つように。
日本人ばかりの環境では、一見まわりと全部が同じように見える。
本当は一人一人個性を持った別の人間なんだけど、そういう感じがしない。
メルボルンがあるオーストラリアは、もともとはイギリスの流刑植民地として開拓されて、移民によって人口が爆発的に増えた国です。
18世紀から始まった国なので歴史が浅いです。
こういうこともあってか、街中で日本人が歩いていようと別に気に留める人はいません。
たまに「Are you Chinese??」と店員さんに言われることがありますが、全体的にはとても気がラクです。
語学学校でも、授業中に発言することが歓迎されます。
今の時期は大学生が春休みシーズンで日本人大学生の短期留学が多いのだけど、他の国の留学生と比較したときの黙っている率の高さがすごい。
授業中に発言すると「いい子ぶってるよねあいつ」と言われて仲間外れにされるような環境もありますからね…日本は。
大学生の女の子に「あんまり発言しないよね、なんで?」と聞いたら、「日本では発言しないのが普通じゃないですか」と言われました。
もちろん人にはよるけど、やっぱりもったいない。
なんか、日本はすし詰め感が強いと思うんです。
整えて詰め込まれた感じ。
だから、箱や列からずれると押し戻されたり抜き取られたりして、その場にうまく存在できなくなる。
箱や列はルールだったり、今までの常識だったり、いろいろなこと。
こういう環境で自分を貫こうとすると、かなり体力と精神力がいります。
それは頑固さと言っても良いし、他人の目を気にしない強さでもあるし、嫌われる勇気でもあるし、捨てる勇気でもある。
そう考えると、自分らしく生きるのってけっこう大変ですよね。
わたしはお寿司は好きなんですけどね。
わたしたちは金太郎あめでもないし、すし詰めのお寿司でもないんだ。
何になりたいかは、どうしたいかは自分で見つけないと、その箱からはきっと出られないんだろうなぁ。
「自分は金太郎あめになるんだ」もそれはそれで良いと思う。
ただ、それが「きついな」って思ったときに、ほんとの自分がわからないからつらくなるんだろうなって、そんなことを思うのでした。
生きにくい日本でも、わたしはやっぱり日本で生きていく。
自分にとって生きにくい環境でも、自分の振る舞いで変えられることもあるから、やっぱりわたしは日本で生きていく。
何よりも、清潔さと温泉と日本食を捨てられないので、日本に帰ります。
日本でやりたいことがあるし、大切な人たちがいるし。
こういう風に実際に海外に住んで身体や心で感じるのはすごく良い経験でした◎
将来海外移住してみたいって思う人も、一回短期で住むのはおすすめですー!
残り1週間、悔いがないように過ごしますー♪
MIMO